草の束である茅は、動かしただけでもぱらぱらと茅くずが落ちてしまいます。茅葺きというのはやたらとゴモクの出る工事です。もちろん、そのゴモクはゴミではなく資源であるのが、あるべき姿です。
とにかく、毎日掃除していてもゴモクだらけの現場を、引き渡しの前にあらためて清掃。
屋根屋(職人)が葺いているときに、掃除をしたり茅を運んでもらったり、茅を縫い止めるときの針受けをしてもらったりする人を、「手伝い(テッタイ)さん」と呼んでいます。誰でも出来そうな作業に見えますが、実際には工程を読んで材料の配分をしたり、資材の搬入出の手配をしたり、肉体的な負担だけではなく経験とセンスが必要とされる仕事です。
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