2006年12月18日

●1218 骨折・脱臼(屋根が)

今日は朝から快晴でした。
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晴れた朝の冷え込みは堪えますが、じめじめして変に生暖かいよりも、やはり冬はパキッと冷たく乾いた朝が、らしくて良いです。

東側の小間は全ての古茅を取り除きました。
と、いうのもスミレン(隅垂木)が折れてしまっていて修理が必要だったからです。
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このスミレンは折れたままで何回も葺き替えが繰り返されていたようです。
茅屋根の仕上がりを揃えるために、折れてへこんだ下地の上だけとてつもない量の茅が葺き重ねられていました。

折れたままで何十年も台風や地震をやり過ごして来た訳で、屋根屋の言葉で「総持ち」と言いますが、茅葺き屋根が屋根全体で荷重を分散して受ける構造であることが、はからずしも証明されています。
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とはいえやはり下地が揃っていなければきちんとした屋根は葺けません。
養生シートのなかった頃には、大きく屋根をめくるリスクを避けるために、あえて修理をなおざりにして来ていたのかもしれませんけれども。

折れたスミレンを新しいものに交換し、外れてずり下がった継手を、今回はジャッキもチェーンブロックも使えない場所だったので、「人力」で担ぎ上げて嵌め込みました。
ヤレヤレ。
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新しいヤナカ(母屋)を入れて補強し、横竹を整えて下地の完成です。
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これで、最後まで手をつけていなかった東側の小間にも軒を付け始めることが出来ました。
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軒が付いたら気持ちの上では半分済んだようなもの。
ひとつ目の大きな山は越えたので、あとはどんどん葺いて行きます。
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