●0110 古茅で庭つくり
年が明けて、ようやく武相荘の雑木林も裸となりました。
すっかり葉を落とした林の枝越しに見る、冬晴れの空の青の清々しさ。
武相荘には葺き替えで生じた古茅を、堆肥として活用する畑はもうありません。
古茅は丁稚のワカモノたちが、茅運びの合間を縫ってカブトムシの幼虫と一緒に、竹薮にきれいに敷きつめました。
個人的な好みなのですが、人間が型にはめたような作為的な公園には落ち着けない一方、全くの成り行きに任せたままの自然には「荒んだ」印象を覚えてしまいます。
自然とともにある人の営みが、積み重ねられてできたような風景が好きです。
僕としてはこの竹薮は、古茅=建築廃材(ゴミ)が捨てられる前より「美しく」なったと感じるのですが、いかがなものでしょうか。
毎度のことながら棟まで葺き上がってみると、毎日少しずつの作業の積み重ねでこれだけ大きなものが出来たものだと、あらためて我ながら感心してしまいます。
作業は終盤のヤマ、棟収めへと続きます。