2007年05月10日

●070510 初夏の里山

神戸まで茅の搬出に来ました。
茅刈り体験会「カヤカル」の会場となった団地の茅場は、春になって芽吹いた緑に覆われています。
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刈り取りさえ怠らなければ、毎年繰り返し生まれる豊かな草原が、多くの生き物たちの命と私達の自然と共生する暮らしを支えてくれています。

同じ団地内の道路法面でも、茅刈りによる手入れをしていない場所との違いは一目瞭然です。
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もう少し季節が進めばここも見た目には緑色となるかもしれませんが、実態はこのように枯れ草ばかり多くて、それでは小さな生き物たちを育むことも、私達が資源として利用することも難しいのです。

初夏を迎える里山の茅倉庫では、鳥たちの鳴き声がにぎやかです。耳を傾けていると、実にたくさんの種類の鳥たちが鳴き交わしています。
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耕作放棄された一帯の里山は、次第に単調で野生の凄みすら感じさせる、原生の植生へと変遷していこうとしていますが、草刈りなどの管理を続けている倉庫の周りは、人の気配の漂うやさしい景色を保っていると思います。
それは多分、多くの鳥たちにとっても居心地の良い空間であるはず。

廃田を再生したこちらの茅場は土が豊かすぎて、本来痩せ地に生えるススキは毎年少々育ち過ぎ気味。茅刈りを続けてることで次第に落ち着いて行くとは思いますけれども。
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日当りの良い草地を好むシダが、ここでは年々増えて来ています。周辺の茅刈りをしていない休耕田は、ササやクズの茂るジャングルとなってしまっていて見られません。
茅場では冬のススキだけではなく、春のワラビという収穫も楽しめるのです。