●1127 続・茅葺くための下地とは
丸太のヤナカの上に、竹の垂木を藁縄で「箱結び」にして固定して行きます。
少なくとも日本の技術で葺く限り、並べた茅を押さえる竹を縫い止めるために、縄にしろ針金にしろ垂木に回して締めつけますから、その時に片効きせず均等に締まるように、茅葺き屋根の垂木は断面に角の無いものでなければなりません。
丸竹の垂木を配して、これで茅屋根を葺いて行けるようになりました。
ただし、普通の屋根を葺くための小屋組の上に、茅屋根を「張り付け」たようなことになりますので、屋根全体がしなやかに動いて風や地震の力を受け流す、茅葺き特有の強さは期待できないかもしれません。
もちろん、それを賄うだけの構造計算がなされているのでしょうが、丈夫に固めるのではなく「総持ち」で粘る茅葺きの強さも、現代の構造計算式で評価して頂けるようになればと思います。
ところで今回の現場では「藍那かやぶき交流民家」に続いて、「手伝いさん」チームをアルバイトを募って編成していますが、3K+αの現場にもかかわらず茅葺きに関心を示してして下さる人達が集まってくれました。
感謝しつつ、いきなりの肉体労働に勤しんでもらっています。茅葺きの現実ですので w
軒付けに使う短い茅を作るために、ススキの束を切ってもらっています。