棟が収まったら仕上げのハサミをかけて刈込みます。
ウマノリの上に乗っている丸太は「ユキワリ」と呼ぶ飾りですが、ウマノリの位置を保つ役目も果たします。
両端がピンと跳ね上がっているのは、根まで掘りおこして伐採した杉丸太を使っているからです。根ごと伐ろうとするときチェーンソーがとても傷むので我々ではここまでのものは出来ませんが、お施主さんがこだわりを持ってご用意されていたものを使わせて頂きました。
格好良いですね。
仕上げのハサミをかけることで屋根は平滑になり、見た目に美しいだけでなく水はけが良く丈夫になります。
ただ、茅の材として一番丈夫な根本の部分を切ってしまう訳ですから、わずかに刈れば平らになるように、葺く段階できちんと屋根のかたちを出しておくことが肝要です。
現場の裏の畔で採った野イチゴ。名前は良くわかりませんが、程良い酸味が美味でした。
秋は深まって山も里も実りの季節を迎えています。