大工さんによる土台や柱の補修が済んだので、赤井家住宅に戻って来ました。
足場を組み直したら、下地の補修にかかります。
赤井家の小屋組は美山でよく見られるウダツ(棟束)が無く、合掌材だけで支えられています。
さらに、合掌材の根本も美山のような二重梁の上ではなくて、桁に直接載っています。
構造が合理化されて部材が整理されたおかげで、屋根裏に生まれた大空間は、毎年刈り貯めた茅を蓄えたりするのに重宝されて来たことでしょう。
丸太と竹を縄だけで結わえて組み上げられた茅葺き屋根の下地は、とてもしなやかで丈夫です。
しなやかさを保つために、葺き替えの際には傷んだ竹や丸太は交換して、縄もかけかえます。
何百、場合によっては何千もある結び目を掛けかえるのは大変ですが、古民家族が応援に来てくれました。
茅葺き古民家の再生に取り組む彼等は、ワラ縄の扱いにもすっかり慣れて、男結びも習得しつつあります。