・やわらかに囲む
屋外と屋内のあいだに、中間域を豊富に設けるようにします。
軒先、土間、縁側、屋根裏・・・
特に茅葺きの屋根裏に関しては、これまでデッドスペースとみなされて来た感がありますが、室内気候の調整のために大きく機能しているはずだと思っています。
・ベンチレーターとしての茅葺き屋根の空調機能を引き出します。
二階を設けることをあきらめるのではなく、屋根裏部屋ではなくロフトとして、梁から下の構造と屋根の構造が分離した、本来の茅葺きの民家のつくりから外れないように注意し、ロフトの天井と茅屋根のあいだに充分な空間を確保しておきます。
・ロフトへの採光、通気
南側は縁側の上に大きめの窓→外の景色は見えないが、天候に煩わされない通風と縁側に反射した外光を柔らかく取り込みます。
北側は外の様子を伺える小さめの窓を穿つ→茅葺き屋根の耐久性に問題が生じないようなデザインを検討します。
水廻りは下屋に納めて茅屋根の下から外すように努めます。