差し茅を始める前に、まず屋根表面の風化して土に変わってしまった茅を、苔ごと取り除きます。
この苔は畑に入れると地力が衰えてしまうために、肥料にはならないそうです。
いかにも堆肥になりそうなのですが、何故だめなのか具体的にご存知の方がいれば、ぜひ教えて頂けませんでしょうか。
屋根表面を雨水が流れることで、茅葺屋根は表面から分解して少しずつ薄くなっていきます。
押さえの竹から屋根表面までの厚みは茅葺き屋根の寿命を示す事になりますので、痩せた分だけ茅を引っ張りだして元の厚みにもどします。
茅を引っ張りだしたことで押さえの竹は緩んでいますから、緩んだ分だけ新たに茅を差し込みます。
このとき、どこに、どんな茅を、どのように差すのかが、差し茅で肝心なところです。
美しい仕事ですね。
素直で作為がない感じ。
ただ、丁寧に直し、
わざとらしくないのがいい。
ichide!さん、ありがとうございます。
ブランドタグをでかでかと張ったりせずとも、
滲み出すもので自分の仕事であることを皆に判ってもらえるような
いつかそんな仕事ができるようになりたいものです。
ヤマダさんの熊手の先にいくつか見えているのは、”アワビ”ですか? だとすると、これって、いつどうやってつけるんですか? これも屋根屋さんの仕事? アワビも商品リストに入ってるのか?と、気になって眠れません。
アワビです。
アワビの貝殻には穴が開いていますから、そこに銅線を通して屋根の中から吊っています。時々、屋根に差した竹串に吊ってあるだけのこともあります。
鳥除けなんですけれども効果は気休め程度ですから、葺き替えの際には邪魔だし外したいのが本音です。が、何故かどこの家でも葺き替えに合わせてお施主さんが自分で用意されているので、使わない訳には行きません。
気休めにもならないはずなんだけどなあ。気休めにはなるのかな?