里山」カテゴリーアーカイブ

060417 晩春

神戸の雑木林が芽吹き始めました。サクラからツツジの季節へ。
晩春1.jpg
深紅から黄緑までのあらゆる色の点描の霞を透かして、雑木林の林床にはサツキの鮮やかなピンクがぼんぼりのようにうかんでいます。
晩春2.jpg

茅刈りの済んだ茅場はスミレの花畑となりました。
晩春3.jpg

060328 早春

川西の奥の一倉ダム湖畔にある,里山を利用した県立公園を訪ねてきました。
川西の奥といっても,僕の場合は園部から山を下りていって街の入り口ですけれども。

P1020064.jpg
すっかり葉を落とした明るい雑木林は、まだ冬の顔をしていましたが、林床の日だまりに差す光はもう春の色でした。山が一番にぎやかになる季節を目前にして、雑木林の木々もはやる気持ちを抑えきれない様子で、そこかしこで色がこぼれ始めていました。

P1020067.jpg
春先は黄色い花が多いような気がします。ミツマタが植えられていて,花をつけていました。
初めて見ましたがバナナみたいなつぼみがかわいらしい。
sh@

060321 なごり茅刈り

茅倉庫0.jpg
この場所は近いうちに造成されるそうなので、茅場を育てるというモチベーションにはつながらないのですが、過去何年か続けて茅刈りが行われていて、とても良い茅が生えているのがもったいないので、刈り取らせてもらいました。
この時期になると、ススキは葉もハカマもすっかり落として、棹だけになっています。この方が茅葺きの材料としては葺きやすい上に丈夫で適していますから、無雪地の茅刈りは春先にするのが良いように思います。

茅刈りに続いて茅倉庫まわりを片付けて、作業のあとはお弁当広げて。
うららかな春の日差しに恵まれて、絶好のピクニック日和でした。
茅倉庫.jpg

あたりまえのように演奏会が始まるし。
sh@

060223 里山の庭師

0221.jpg
交流民家の屋根がようやく竣工にこぎ着けたので、あいな里山公園内にある茅倉庫周辺の茅刈りを行いました。ここは、茅葺屋が市民事業として「あいな茅システムズ」を展開している拠点であり、茅葺きのバックグラウンドソフトである茅刈りを中心とした、里山の維持管理に取り組んでいます。

0223ナワバリの片付け.jpg
茅場の中にあったカヤネズミの古巣。茅場を代表する野生動物で、親指くらいしかないとても小さな野ネズミです。

・0223巣.jpg
こちらは、ウグイスの古巣。茅場の脇に生えている、シノダケの葉を編んでつくられています。

かような生き物達に、生活の場を提供してきた里山の多様で豊かな自然環境は、人が生産活動の場として活用することで産まれ維持されてきました。里山は使ってこそナンボ。保護という言葉は似合いません。もちろん、使い方を間違えるようでは困りますけれども・・・
0223ナワバリの片付け.3.jpg
茅刈りを済ませて、日の光が当たるようになった茅倉庫のまわりは、まもなく春の野花に飾られるでしょう。林の縁の落ち葉かきをしたところには、早速モズがやってきてエサを探していました。
人の営みの蓄積が風景をかたちづくる。正しい営みを重ねていくことでしか、美しい里山を取り戻すことはできません。
sh@