差し茅を始める前に、まず屋根表面の風化して土に変わってしまった茅を、苔ごと取り除きます。
この苔は畑に入れると地力が衰えてしまうために、肥料にはならないそうです。
いかにも堆肥になりそうなのですが、何故だめなのか具体的にご存知の方がいれば、ぜひ教えて頂けませんでしょうか。
屋根表面を雨水が流れることで、茅葺屋根は表面から分解して少しずつ薄くなっていきます。
押さえの竹から屋根表面までの厚みは茅葺き屋根の寿命を示す事になりますので、痩せた分だけ茅を引っ張りだして元の厚みにもどします。
茅を引っ張りだしたことで押さえの竹は緩んでいますから、緩んだ分だけ新たに茅を差し込みます。
このとき、どこに、どんな茅を、どのように差すのかが、差し茅で肝心なところです。