足場の丸太は二つ折りにした縄で押さえ竹から吊ってあり、屋根を棟の方から刈込み仕上げて行くに連れて外し、縄も外から二つ折りにした一方を引き抜いて外します。
オギは丈夫なだけに、刈込むのは骨が折れます。
職人仲間では「粘る」と表現していますが、表面が水をはじく程堅いので、良く研いでおかなければハサミがかからず、無理に切ろうとすると切り口が潰れてしまいます。
屋根は葺いて上がる時にかたちを決めておかないと、ハサミで始末をつけようとしても出来ることは限られているということです。
そもそも貴重な茅の、それも丈夫な根元をあまり刈り取ってしまっては、もったいないですし。
この現場もそろそろ終盤ですが、宮津滞在で嬉しかったのはやはり何といっても、魚が美味い!
桜鯛の一夜干し、ほたるいかのかき揚げ、旬の蛤みたいなアサリの汁、朝採りのもづく、さよりの握り・・・
しかも、車なのでお酒を頼まないと、お勘定のあまりの安さにも驚かされます。
だからといって毎晩外食に出歩いていた訳では無くて、普段はつつましやかに自炊ですが。
ただし、これは朝食。
料理好きな後輩達に恵まれて幸せです。