茅葺きの家は基本的に２重梁になっていて、上の梁は桁の上に「渡りあご」を噛んで乗せてあります。合掌組みの場合は、必ずこの上に合掌材の根元を置きます。レンを縄で固定する草桁もこの梁の上に固定します。

棟木から下屋桁まで渡したレンを受ける位置に調整して、草桁を梁にダボ栓で固定します。
こうして丸太の草桁は建物の壁面から離れて隙間が出来るので、縄をまわして固定することができるようになります。

２本１組にしたスミレンを棟木に架ける位置が決まり、大間(平)側の草桁が固定されると、その上に小間(妻)側の草桁をスミレンを受ける位置に調整して固定します。

垂木を受ける枠を、垂木に合わせてあとから設置するところが、茅葺き屋根の下地組みの変わっているところです。

枠となる草桁を受ける梁は、垂木であるレンに合わせて調整できるように、余裕を見ておく必要があります。

草桁の位置が決まればはみ出した部分は、竹の下地を組んで行く際に邪魔になりますから切ってしまいます。