葺き並べた茅の穂先が棟に届くようになると、表と裏で並べた茅が押し合い邪魔をするので、まず道路に面した側だけを棟まで葺き上げました。
棟を越えてはみ出して来た茅を切り揃えてから、庭に面した側の屋根も葺いて行きます。
はみ出していた茅は棟の材料の一部となります。
屋根が下地に対して起き過ぎれば並べた茅は固まらず傷みやすく、寝過ぎれば薄く寿命の短い屋根になってしまいます。
適切な勾配に気を配って葺いて来ましたが、念には念を入れて最後の確認。
表と裏で葺き勾配が違えば、棟が傾いてしまいますから。