砂木の家の図面を起こしてくれている建築士のヤナガワさんが、学生のトヨマキさんを連れて美山を訪ねてくれました。
茅葺きの特殊性を理解して頂かなければ、その設計図を描くことは不可能なことですから。
きたむらではナカノさんたちが葺き替えをされている現場も見学させて頂きました。
内部を公開している資料館では屋根裏に潜り込んで、茅屋根の構造材が総持ちになっている様子について、解説させてもらいます。
茅屋根に窓を穿つイメージを持ってもらうために、きたむらよりさらに奥へ入ったところに建つ、イギリスの茅葺き職人さんが葺き替えて、屋根に窓を設置した家も見に行きました。
因にこのお宅の葺き替えを手伝ったことが縁となり、僕も半年程イギリスへ当地の茅葺きを勉強しに行くことが出来ました。
この家の窓は屋根裏部屋のためではなく、明かり取りの天窓として機能しています。
お住まいのSさんからもお話しを伺うことが出来ました。庇を設けず茅屋根を葺き下ろした古いスタイルの茅葺き民家は、現代の住宅としては屋内の暗さと湿気が問題なのですが、天窓のおかげで明るくなっただけではなく、湿気も除いて冬でも冷え込むことが無くなったそうです。
最後に砂木の家の敷地も訪ねてもらって、正確な面積も測量してもらいました。
しかしここで問題が。「思ったより狭くてこのままでは収まらないかも・・・」
・・・え? それは大変なのでは?