この冬はじめて、うっすらとですが霜が降りました。
足場丸太が凍って地下足袋が辛くなる、いつもの冬がうそのようです。
棟まで葺き上げた屋根の、表裏の高さを揃えて棟を積むための基礎を揃えます。
表裏の押さえ竹の高さは、両方の竹を足で踏んでみて、人間の平衡感覚をたよりに確認します。
茅を抜いたり差したりしながら、屋根の表面から押さえ竹までの深さも勘案しながら調節します。
棟と平行に(つまり今まで葺いて来た茅と直行する向きに)茅を棟のかたちに積み上げます。
最後の押さえ竹から針金をとってカマボコ型に締め上げて、棟のかたちをを整えます。
関西のように三角に高く積み上げず関東風の丸く低い棟ですが、それでも一度に積み上げるのではなく何回かに分けて全体が均等にしまるようにします。
棟の基礎が水平でなかったり、棟そのものが上手く積まれていなければ、時間とともに棟が歪んだり傾いたりしてしまうことになります。
棟の端から茅がこぼれるのを防ぎ意匠としても目につく「マキワラ」を、水海道の坂野家に続いて丁稚サガラが制作しました。
数をこなして関東風のマキワラつくりでは、関西の職人では一番の腕前になったかもしれません w
棟の中身となる「荒棟」が積み上がりました。
この上に風雨から棟、さらには屋根全体を守るための杉皮と瓦を被せて養生し、仕上げます。
美山にはいつ帰ってきはるんですか?
シジュウカラ さん、コメントありがとうございます。
武相荘は来週中には一応終わらせて帰ります。
でも、続いて神戸での茅刈りなので、美山に落ち着けるのは、やはり春になってからですかね。
こんにちは
武相荘、最終段階になったようですね。。
完成するのは楽しみですが、「今はどのくらい進んだのかなぁ」と作業の過程を見るのも楽しみでしたので、ちょっと寂しいような気もします。
武相荘の展示が「春」になる頃に、また行こうと思っています。完成した屋根を楽しみにしています。
暖冬とはいえ、しばらくは寒いと思います。お体大切にしてください。
ふたたびスミマセン。。
武相荘のページを見たのですが、屋根に「寿」と、「水」という文字を入れるのは、どういう由来があるんですか??
edible さん、コメントありがとうございます。
リアルタイムで更新される武相荘公式HPと比べて、いかにもなおざりな間隔での更新で申し訳ありません。
屋根関連の工事は大工さんの領域で建物裏側がまだしばらく残るようですが、表側に関しては来週中には足場も外れて、新しくなった屋根を皆さんにご覧頂けると思います。
棟飾りに彫った文字は、縁起の良い「寿」と火伏せのおまじないで「水」です。
茅葺きに限らず棟飾りに好んで用いられる文字で、武相荘でも葺き替え前にも同じ文字が刻んであったので、踏襲しました。
shiozawaさん
早速の回答ありがとうございました。
言葉の意味は、そういうことだったんですね〜。
いよいよ足場が外れるんですね!楽しみです。武相荘のページとはちがって、職人さんならではの内容とか、萱の葺き方に「関東風」や「関西風」があることなんかの、知らなかったことがたくさんわかって、とても面白かったです。