軒先は屋根に降った雨水が全て流れ、風の影響も受けやすいので傷みやすい反面、意匠的に目につきやすい部分でもあり、丈夫さと繊細さが共に求められます。
細く丈夫な淀川のヨシを使い、針金で一束ずつかきつけた上に押さえ竹で垂木に縫い止める、手間のかかる工程を経て軒の水切が付きました。
葺き並べる茅材は下地に対して角度を付けていますから、茅材の先端が屋根裏に突き刺さって行かないように、下地の表面に簀状に茅を並べておきます。
ここで使うのは長くて太さもあり丈夫な、宇治川産のヨシです。
軒を付けて水切から2針(押さえ竹2回分)葺き上がりました。
屋根全体のプロポーションを左右する、軒の大きさ、角度が決まりました。
それにしても、大きな屋根です。反対の角が霞んで見える・・・
淀川産のヨシは細くて丈夫で、宇治川産のヨシは、太くて長くて丈夫なんですか〜
産地によって特色があるのですね。びっくりしました!その性格を知り尽くした上で、適材適所で使われるのですね。すばらしいですね。
とまとん さん、コメントありがとうございます。
そうなのです。同じヨシでも採草地によって、屋根材としては全然別ものになるのです。
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