スギゴケは喜んでいるみたいですけれど。
あまり雨に降られると屋根屋の懐は干上がってしまいます。
毎年この季節に同じことをぼやいていますが。遠征泊まり込みだと尚辛いです。
それでも止み間、晴れ間に仕事を進めて、ついに下げ葺きは完了。
あとは棟に合わせて差し茅で馴染ませます。
ところでこの現場で発生した古茅などの茅くずは、I さんが用意して下さった林の中の空き地に積んでおいたのですが、今日の夕方近所のおじさん達がその一部を取りに来られました。
菊栽培の土壌として活用されるそうです。きれいに菊の花を咲かせるために、綿密な計画のもと液肥を与える菊栽培では、茅くずが最適なのだそうです。
こうして茅くずが建築廃材になるのではなく、茅葺きの副産物として喜ばれるのはこちらとしても嬉しいことです。